暮らし情報

時間と空間の旅

上田裕則

Vol.74「混沌」

新しい元号が「令和」と決まり、あとは天皇の退位と即位、それに伴う十連休を待つばかりになりました。完全十連休の人もいれば休めない人もいて、金融機関が完全休業になる中、手元の現金は大丈夫かと、何気にキャッスレス化を普及させようとしているようにも見えます。世間では新しい時代に向けてとお祝いと明るい話題に終始するんだと思いますが、ここではあえて、そうではない側面に視点を当ててみたいと思うのです。

平成の三十年は日本が戦争をしなかった時代でした。でも、いま世界は少し危うい方向に向かっているように感じます。韓国とは慰安婦や徴用工をはじめ様々な問題が噴出してぎくしゃくしていますし、米朝関係も一時の融和ムードが一転、さらに米国の武器メーカーが日本と戦闘機の共同開発に乗り出すという報道もあり、これが現実化すると中東との関係が一気に悪化して深刻なエネルギー危機に陥る懸念が増します。だからこそ原発の再稼働に固執するのかも知れませんが、原発をいくつ動かしても日本上空で電磁攻撃を受けたら私たちの生活のすべてが瓦解します。スマートフォンも車も電車も動きません。私たちの生活でコンピューターに制御されていないものを探す方が難しいのです。

いま世界経済は第二次世界大戦前夜のブロック経済圏の様子に似ていると思うのです。アメリカンファーストのトランプ大統領、一帯一路構想を進める習近平、そして虎視眈々とその隙を狙うロシアとインドなど互いににらみ合っているこれら世界の枠組みをEUからのイギリスの離脱問題が根っこから変えてしまうかもしれません。

こんな中、日本はいったい何をしているのでしょう。民主主義とは名ばかりで政権の利を優先し、周りが忖度してやったことで自分は直接手を下していない、自分には非がないと言い続ける、その姿の醜く惨めなことったら。裸の王様だとだれも教えない孤独。与党も野党も責任放棄した実の無い国会。指導者の考え方、行動が国民に投影するのは当然のことで、結果がすべてだといいながら結果を改ざん改変しているから、私たちの大切な生活と社会にも嘘がはびこり、自分の思い通りにならないからと無差別に、あるいは子が親に、親が子に殺される。観光客によって地域住民の日々の生活が破壊され、労働環境や労働時間を改善すると言ったその口でコンビニや外国人向けの飲食店には深夜早朝、長時間労働を強いる。外国人労働者が抱える言葉の壁や子どもの学校には目を向けず、違法就労と行方不明の数が増え続けて根本的な人手不足が本当に解決するのか甚だ疑問です。G7、G20とか鼻息は荒いけど、本当にこの国は先進国なのかと言いたくなってしまう。

古来、日本はそんな国ではなかったはずなのです。

ヒノモトの国をつくった旧き良き日本人は融和と協調の精神を持ち、争いを好まず、土と水に親しんだ社会を作り上げていたのです。そしてそのDNAは間違いなく今の私たちにも受け継がれています。新しい時代もまた、戦争のない時代でありつづけるために、私たち一人ひとりが広い視野を持って自分の国の未来を心に描き、世界中の人々の幸せを考えて行動していきたいものです。

うえだひろのり
有限会社いわき損賠保険サービス代表取締役
宅地建物取引主任者
一般旅行業務取扱主任者

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